桃色(読み)ももいろ

精選版 日本国語大辞典 「桃色」の意味・読み・例文・類語

もも‐いろ【桃色】

〘名〙
① 桃の花の色。うす赤い色。淡紅色
※車屋本謡曲・草子洗小町(1570頃か)「手先遮る花の一枝、もも色の衣や、かさぬらん」
② やや左翼的な思想であること。また、その人。
③ 思想が穏和であること。また、その人。中間派。
※思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉三「もと漸進党の機関学校として温和な桃色の旗を掲げて居た学舎は」
男女色情に関すること。
映画批評(1939)〈津村秀夫〉三「一流大会社が兎角不真面目な桃色映画を撮ってゐる最近の日本映画界で」

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デジタル大辞泉 「桃色」の意味・読み・例文・類語

もも‐いろ【桃色】

桃の花の色。うすい赤色。淡紅色ピンク
男女間の色情に関すること。「桃色遊戯」
[類語]ピンク薔薇色桜色

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

色名がわかる辞典 「桃色」の解説

ももいろ【桃色】

色名の一つ。JISの色彩規格では「やわらかい」としている。一般に、バラ科の落葉果樹モモの花のような淡く薄い紅色のこと。古くは桃染、桃花染ともいったが、キク科ベニバナで薄く染めた色と考えられている。一方、古くはモモの花で染色していたとする説もある。英名ピンクpink)の訳語として用いることもあるが、ピンクはナデシコ科ナデシコ属植物の花の色であって意味が違う。JISの色彩規格でも異なる色としており、ピンクより桃色の方が赤みが少し強い。ただし、JISには撫子なでしこが定義されていないため、ピンクの訳語として和名撫子色が適当とは断言できない。

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