高上(読み)コウジョウ

デジタル大辞泉 「高上」の意味・読み・例文・類語

こう‐じょう〔カウジヤウ〕【高上】

[名・形動]
高い位。高位
品格程度の高いこと。また、そのさま。
意味も自から―になりて」〈福沢学問のすゝめ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「高上」の意味・読み・例文・類語

こう‐じょうカウジャウ【高上】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) ( 「こうしょう」とも )
  2. 位が高いこと。また、その人やそのさま。高位。高官。
    1. [初出の実例]「おろそかなるを許せば、許す位は高上なり、下地は及ばねば、相応せぬによてかなはず」(出典:花鏡(1424)知習道事)
    2. [その他の文献]〔荀子‐非十二子〕
  3. 品位が高いこと。りっぱで上品なこと。また、そのさま。→高尚(こうしょう)
    1. [初出の実例]「Cǒjǒ(カウジャウ)」(出典日葡辞書(1603‐04))
    2. 「抑いれずみをする心ざし、断髪より高上(カウジャウ)のさたともいはれず」(出典:評判記・色道大鏡(1678)六)
  4. 学問技芸の程度が高いこと。高等なこと。また、そのさま。高級。→高尚(こうしょう)
    1. [初出の実例]「今日学者のなりを見よ。無上に只高上なことをばかり云たがりて」(出典:大学垂加先生講義(1679))
  5. 思いあがること。うぬぼれること。また、そのさまやそのことば。
    1. [初出の実例]「始皇がをごるほどに下々の人までも高上になり惜む心なきぞ」(出典:古文真宝笑雲抄(1525)一)

たか‐あがり【高上】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 高く上がること。高い所に登ること。
    1. [初出の実例]「蛍にも火うち羽ありやたかあかり〈乾政通〉」(出典:俳諧・新続犬筑波集(1660)一五)
  3. 上座にすわること。上座へ通ること。
    1. [初出の実例]「爰は余り高上り、わらはそれへと立ち出る」(出典:浄瑠璃・国性爺合戦(1715)三)
  4. 思い上がること。高ぶること。
    1. [初出の実例]「位もあがり、国をも知行し、一門も繁昌せし故に、高挙をなして崇峻天皇を失ひ奉り」(出典:日蓮遺文‐告誡書(1277))
  5. 高価につくこと。
  6. マージャンなどで、高い手で和了すること。

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