ネレイド(英語表記)Nereid

翻訳|Nereid

デジタル大辞泉 「ネレイド」の意味・読み・例文・類語

ネレイド(Nereid)

海王星の第2衛星。1949年に発見。名の由来ギリシャ神話の海のニンフ。きわめて扁平な楕円軌道公転している。直径は約340キロ。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ネレイド」の意味・わかりやすい解説

ネレイド
Nereid

海王星の,外側衛星。 1949年に G.カイパーが発見。光度 19等で半径は 170km程度と推定される。内側の衛星トリトンが逆行するのに対し,ネレイドは公転周期約 360日で海王星の自転と同方向に順行する。海王星の赤道面に関する軌道面傾斜角は 27.7°にすぎないが,軌道離心率は 0.749と太陽系の衛星中最大で,海王星に 133万 kmまで近づき,976万 kmまで遠ざかる。

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世界大百科事典(旧版)内のネレイドの言及

【衛星】より

…天王星の衛星は母惑星の赤道面が98度も傾いているため,惑星軌道面に対しては大きな傾き角をもつ。海王星の内側の大きな衛星トリトンは逆行しており,外側の小さな衛星ネレイドは順行ではあるが,0.75というとびぬけて大きな離心率をもっている。一説によれば,冥王星はもと海王星の衛星であり,なんらかの異変によって海王星から逃げ出した。…

【トリトン】より

…一般に大型の衛星は母惑星の自転と同方向に公転しているが,トリトンは逆転している。海王星のもう一つの衛星であるネレイドは順転であるが,離心率0.7493というきわめていびつな楕円軌道をもっており,遠い過去に海王星周辺で何かが起きたことを示している。惑星探査機ボイジャー2号の観測によれば窒素からなる大気があり,大気圧は0.01ミリバール,有効温度は-236゜Cである。…

※「ネレイド」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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