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ニンフ ニンフNymphē; Nymph

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ニンフ
ニンフ
Nymphē; Nymph

ギリシア神話中,山,水,森,木,場所,地方,都市,国などに固有な神的力を擬人化した精で,若い乙女の形をとる女神。ホメロスゼウスの娘としている。おおむね舞踊と音楽を好み,ディオニュソスと踊り,庭や牧場に花を咲かせ,あるいはアポロンやヘルメスとともに家畜の群れを牧し,また清い泉の主となって病を癒やし,森や山でアルテミスらに従い狩りの成功を助け,歌と予言の力によって人間を力づけたり,サチュロスシレノスパンと愛をかわしたりする。

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デジタル大辞泉の解説

ニンフ(nymph)

ギリシャ神話で、川・泉・谷・山・樹木などの精。若く美しい女性で、歌や踊りを好む。
不完全変態をする昆虫の幼虫。

出典|小学館
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百科事典マイペディアの解説

ニンフ

ギリシア神話の妖精ギリシア語ニュンフェ(複数形ニュンファイnymphai),ニンフはその英語形。山川草木,特定の場所の精で,多くの呼称あり。ナイアデス(泉,川),ドリュアデス(樹木),アルセイデス(森),オケアニデスネレイデス(いずれも海)などが代表的。
→関連項目ナティエ

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世界大百科事典 第2版の解説

ニンフ【nymph】

ギリシア神話で,山・川・泉・樹木やある特定の場所の精。古代ギリシア語ではニュンフェnymphē(普通名詞としては〈花嫁〉〈新婦〉の意)といい,ニンフはその英語形。歌と踊りを好む若く美しい女性で,ホメロスの叙事詩ではゼウスの娘とされるが,神と異なって不死ではなく,そのかわりに非常な長命の存在と考えられた。彼女たちは,狩猟の女神アルテミスとともに山野をかけめぐり,酒神ディオニュソスに付き従って踊り狂う女たちの仲間に加わり,牧神パンや山野の精サテュロスたちと戯れる。

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大辞林 第三版の解説

ニンフ【nymph】

ギリシャ神話に登場する、樹木・山野・川・泉などの精。歌と踊りを好む美しい乙女の姿で現れる。ギリシャ語名ニュンフェ。
清純で愛らしい女性。
不完全変態をする昆虫の幼虫。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ニンフ
にんふ
Nymphe

ギリシア神話の自然界の精。その性質やすみかによって、川や泉の精(ナイアデス)、水の精(ヒアデス)、樫(かし)または木一般の精(ドリアデス)、トネリコの精(メリアイ)、山の精(オレイアデス)、森の精(アルセイデス)、牧場の精(レイモニアデス)などに分けられるが、このほかアケロオス川の精(アケロイデス)、ニサ山の精(ニシアデス)、アレトゥサの泉の精(同名)、ロードス島の精(ロデ)のように、地名と結び付いたものもある。ギリシア語のnymphが「若妻、若い娘」を意味するように、神話上のニンフはすべて美しい女性であり、神でも人間でもなく、また不老長寿ではあるが不死ではない。民間信仰では、草木の栄えや家畜の繁殖、健康、預言の力などを授けてくれる恵み深い下位神格として、森や祠(ほこら)などに祀(まつ)られていた。
 ニンフたちは狩りの女神アルテミスに従って山野に遊び暮らすが、処女神とは正反対に、恋に対しては非常に積極的で(病理学用語ニンフォマニアnymphomaniaはこれにちなむ)、ゼウスやアポロン、ヘルメスなどの有力な神々の愛を受ける一方、パンやシレノス、サティロスといった好色な牧神たちとも戯れ、人間の美青年にも恋をしかけた。森のニンフのエコー(こだま)はナルキッソスへのかなわぬ恋にやつれ死に、海のニンフのガラテイアは一つ目の巨人ポリフェモスを恋の虜(とりこ)にした。またエケナイスは、誠実を誓ったダフニスがほかの女に誘惑されたことを知って彼の視力を奪い、ヘラクレスの侍童ヒラスはその美しさのために、ペガイの泉のニンフたちによって水の中へ引き込まれた。オルフェウスの妻として名高いエウリディケは、木のニンフである。
 なお、これにあたるラテン語リンパlymphaが「澄んだ水」を意味することから、古人は色のついた血液に対し、透明な体液をリンパ液と名づけた。[中務哲郎]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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世界大百科事典内のニンフの言及

【幼虫】より

…昆虫をはじめとした陸上節足動物の幼生の総称。狭義には完全変態昆虫の卵とさなぎの間の時期をさし,不完全変態昆虫の卵と成虫の間の時期は若虫nymphという。英語の対応する語にlarvaがあるが,これはすべての無脊椎動物の幼生および変態をする脊椎動物の成体の前の世代(オタマジャクシなど)の総称であり,幼虫のみをさすのではない。…

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