デジタル大辞泉
「一跡」の意味・読み・例文・類語
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いっ‐せき【一跡】
〘名〙
※太平記(14C後)三五「其上大家の一跡、此の時断亡せん事勿体無く候」
※
謡曲・春栄(1435頃)「それがし申し請け一跡を継がせ申したき心中にて候」
② 後継ぎに譲る物のすべて。遺産。転じて全財産、身代。
※太平記(14C後)一二「相摸入道の一跡
(セキ)をば、
内裏の供御料所に置かる」
③ 全体。ありったけ。
※浮世草子・
傾城色三味線(1701)
大坂「ねぢぶくさ取出し、一跡
(イッセキ)に八九匁あるこまがねの中へ銭壱弐文入れて」
④ 自分だけが相伝した物。自分の
占有。特有。独自。
※
浄瑠璃・嫗山姥(1712頃)四「身が一せきのせりふの裏を食はすしれ者」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報