三有(読み)サンヌ

デジタル大辞泉 「三有」の意味・読み・例文・類語

さん‐ぬ〔‐ウ〕【三有】

《「さんう」の連声れんじょう仏語
欲界色界無色界三界生存である欲有・色有・無色有。
現在の生存である本有未来の当有、その中間の生存である中有。

さん‐う【三有】

さんぬ

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精選版 日本国語大辞典 「三有」の意味・読み・例文・類語

さん‐ぬ ‥ウ【三有】

〘名〙 (「さんう」の連声。「有」はbhava の訳で、有情としての存在、または生存の意) 仏語。
① 欲界・色界・無色界の三界のこと。欲有・色有・無色有の総称。三界(さんがい)
※勝鬘経義疏(611)一乗章「凡夫向三有善」 〔釈氏要覧‐中〕
衆生が、生まれるとき、死ぬとき、再び生まれ変わるまでの三つ。すなわち、生有・死有・中有の総称。
現世の存在である本有と来世の存在である当有と、この二つの中間的存在である中有との三つ。

さん‐う【三有】

〘名〙 (普通、連声(れんじょう)で「さんぬ」と発音する) ⇒さんぬ(三有)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「三有」の意味・わかりやすい解説

三有
さんぬ

仏教用語。有とは生存のこと。欲界,色界,無色界の三界に生存する欲有,色有,無色有をいう。また,四有うちの死有を除く中有,生有,本有の3つをいう。

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