低蛋白血症(読み)テイタンパクケッショウ(英語表記)hypoproteinemia

デジタル大辞泉 「低蛋白血症」の意味・読み・例文・類語

ていたんぱく‐けっしょう〔‐ケツシヤウ〕【低×蛋白血症】

血液中のたんぱく質アルブミンの量が病的に低下した状態。たんぱく質の摂取不足、肝臓疾患による合成障害、甲状腺機能亢進症糖尿病による分解亢進潰瘍性大腸炎ネフローゼ症候群によるアルブミンの喪失などによって起こる。免疫機能を低下させ、創傷治癒を遅らせ、浮腫ふしゅ原因となる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「低蛋白血症」の意味・わかりやすい解説

低蛋白血症
ていたんぱくけっしょう
hypoproteinemia

血清蛋白濃度が正常値以下になった状態。血清蛋白のなかでも,アルブミンが減少することが多い。内因性と外因性とがある。内因性のものは先天性無アルブミン血症,蛋白合成の低下,蛋白分解の亢進,体外への蛋白喪失などによる。外因とは蛋白の供給不足で,蛋白摂取量の低下,腸管からの吸収不全などによる。症状は浮腫貧血,食欲不振,慢性下痢,心機能低下などが生じる。原疾患の治療が基本であるが,血清蛋白量を上げるために,濃厚ヒトアルブミン,乾燥プラスマ,アミノ酸剤などの注射輸血を行う。

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