公害防止事業団(読み)こうがいぼうしじぎょうだん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「公害防止事業団」の意味・わかりやすい解説

公害防止事業団
こうがいぼうしじぎょうだん

公害発生施設や事業所の密集地区を対象に,公害防止のための共同処理施設をつくったり,公害発生工場移転させるための工場用地を造成したり,また公害防止に必要な資金融資などを行なう事業団。 1965年秋発足。造成した土地や施設は民間企業に譲渡する。その事業の一環として東京,大阪で工場団地などを造成した。行政管理上は通商産業省 (→経済産業省 ) ,厚生省 (→厚生労働省 ) の共管。環境行政の課題変化に対応して,公害防止にとどまらず,開発途上国への環境保全にかかわる情報その他の提供や国立・国定公園集団施設地区の整備をはじめとして,環境保全のための業務に着手するなど事業分野を見直し,1992年には環境事業団に改組された。 2004年4月環境事業団は解散し,公害健康被害補償予防協会を統合した独立行政法人の環境再生保全機構と日本環境安全事業株式会社に業務が承継された。

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百科事典マイペディア 「公害防止事業団」の意味・わかりやすい解説

公害防止事業団【こうがいぼうしじぎょうだん】

工場・事業場の密集地域の公害防止に必要な業務を行う特殊法人。1965年設置。工場等の共同利用のばい煙・汚水の処理施設の設置,公害防止施設を設置しようとする者に対する資金貸付,工場等の集団的移転のための敷地造成などを行った。1992年環境事業団と改称され,さらに2004年独立行政法人・環境再生保全機構となった。

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