十勝港(読み)とかちこう

日本歴史地名大系 「十勝港」の解説

十勝港
とかちこう

広尾町市街地東側にある重要港湾。十勝平野南端に位置し、太平洋に面する。この地は前近代にはヒロウ場所(トカチ場所)の中心地で、その運上屋(会所)が置かれた。「トマリ」ともよばれる。「トマリ」は現在の十勝港漁港区にあたるたて岩・烏帽子えぼうし岩・二見ふたみ岩などの屹立する岩礁部に比定され(谷「蝦夷紀行」など)、海岸線に建つ運上屋前面の海域をもさした。「東蝦夷地場所大概書」の戸勝とかち(トカチ)場所の項には美楼(ヒロウ)にある「当澗は岩多くして遠浅也。依之四、五百石積位迄の船は澗内え掛る。大船は澗掛りなし」とあり、また「春夏は浪高く秋冬は浪静にて」「当美楼浜より江戸えの出帆は戌 亥 子の風を順風とす。江戸より入津は西南を順風とす。箱館えの出帆は丑寅の風を順風とす。箱館より入津は申酉の風をよしとす」とも記される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「十勝港」の解説

十勝港

北海道にある港。1953年3月設立。港湾管理者は、広尾町。重要港湾(1970年5月指定)。港湾区域面積は、820ヘクタール。

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