広尾町(読み)ひろおちよう

日本歴史地名大系 「広尾町」の解説

広尾町
ひろおちよう

面積:五九六・一四平方キロ

昭和二一年(一九四六)から現在に至る広尾郡の自治体。昭和二一年九月広尾村が町制を施行して成立。北海道南部、十勝支庁管内南端に位置し、広尾郡南部を占める。北は同郡大樹たいき町、南から西は日高支庁管内幌泉ほろいずみえりも町・様似さまに郡様似町・浦河うらかわ浦河町に接し、東は太平洋に面する。南から西へは広尾岳楽古らつこ岳・トヨニ岳などを含めて日高山脈が連なる。南から音調津おしらべつ川・美幌びほろ川・東広尾川・西広尾川・楽古川・野塚のづか川・豊似とよに川、大樹町境の紋別川などがいずれも日高山脈を源として東流し、太平洋に注いでいる。沿岸部には平野が開け、農耕地の大半は河川流域に集中している。南部には日高山脈の砂礫層が露出して海岸線に高さ二〇―三〇メートルの絶壁が続く。この海岸線を縫うように国道三三六号、通称黄金おうごん道路がえりも町から北上し、楽古川河口北岸からやや内陸に入って北へ向かっている。西方浦河町からは日高山脈を越えて国道二三六号、通称天馬てんま街道が豊似川に沿って東進し、豊似地区で国道三三六号と合流したのち分岐して北上する。中央部、広尾川河口北岸に重要港湾十勝港があり、周辺に広尾市街が発達している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「広尾町」の意味・わかりやすい解説

広尾〔町〕
ひろお

北海道南部,太平洋に臨む町。1946年町制。地名アイヌ語ピロップ (崖のあるところの意) ,またはピルイ (転がっている砥石の意) に由来。日高山脈が町域の西部を占め,東部の台地酪農テンサイジャガイモなどの畑作が行なわれる。中心集落広尾にある十勝港は十勝総合振興局管内唯一の港湾で,1929年築港工事に着手し,1970年重要港湾に昇格。商港と漁港を兼ね,スケトウダライワシ,サンマ,イカなどの水揚げが多い。太平洋沿いに黄金道路(国道336号線)が通る。面積 596.54km2。人口 6387(2020)。

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