日本大百科全書(ニッポニカ) 「小清水(町)」の意味・わかりやすい解説
小清水(町)
こしみず
北海道東部、オホーツク総合振興局管内の町。1953年(昭和28)町制施行。北はオホーツク海に面し、南は屈斜路(くっしゃろ)カルデラの外輪山に至る。海岸沿いを東西にJR釧網(せんもう)本線と国道244号が通じ、南側にほぼ並行して334号、南北に391号が走る。市街地は町域の中央部、国道391号と334号の交点付近にある。主要産業は農業で、寒冷地畑作が展開し、作付けは根菜に偏ってジャガイモ、サトウダイコンが大半を占め、ほかに小麦、トウモロコシ、メロン、アスパラガスなどが栽培され、酪農、養豚も伸長を続けている。オホーツク海と濤沸(とうふつ)湖間の細長い海岸砂丘は小清水原生花園で知られ、網走国定公園内の重要な観光地である。濤沸湖には初冬と早春にオオハクチョウが飛来する。外輪山の一つ藻琴山(もことやま)は屈斜路湖を眺望できる景勝地で、阿寒摩周(あかんましゅう)国立公園に含まれる。なお、濤沸湖は2005年(平成17)に、ラムサール条約登録湿地となった。面積286.89平方キロメートル、人口4623(2020)。
[岡本次郎]
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