精選版 日本国語大辞典 「平か」の意味・読み・例文・類語
たいら‐か たひら‥【平か】
〘形動〙 (「か」は接尾語)
※大慈恩寺三蔵法師伝院政期点(1080‐1110頃)序「遂に憤を発し食を忘れて険を履むこと夷(タヒラカナル)か若し」
② 国がよく治まって、やすらかなさま。波乱がなく静かなさま。
※宇津保(970‐999頃)春日詣「としごろよの中たいらかに、くに栄えてあり」
③ 心にとげとげしさがなく、おだやかなさま。心がまっすぐで正しいさま。
※書紀(720)神代上(寛文版訓)「皆平(タイラカナル)心(みこころ)を以て容(ゆる)したまふ」
④ 事故や支障がなく物事の行なわれるさま。つつがないさま。無事。
※日本紀略‐延暦二二年(803)三月二九日「多比良可(タヒラカ)に 帰り来ませと」
[語誌]→「たいら(平)」の語誌
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