柳井[市](読み)やない

百科事典マイペディア 「柳井[市]」の意味・わかりやすい解説

柳井[市]【やない】

山口県南東部の市。1954年市制。周防灘(すおうなだ)に臨み,室津半島沖合の平郡島を含む。中心市街は琴石(こといし)山麓にあり,岩国藩の御納戸といわれ,商業町として発達し,豪商が軒を連ねた。当時の白壁の町並みを残す古市金屋地区は,国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。山陽本線開通後はやや衰退したが,周南工業地帯の一部に当たり,柳井縞(じま)で代表される在来織物醸造などの工業のほか,機械,化学の大工場も進出した。近年は柳井湾埋立地に先端技術企業が立地し,エレクトロニクス産業が大きな比重を占める。柳井港は古くからの商港,漁港で,松山市三津浜港との間に定期航路が通じる。茶臼山古墳史跡),余田臥竜梅(天然記念物)がある。2005年2月玖珂郡大畠町を編入。140.05km2。3万4730人(2010)。

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