朝日日本歴史人物事典 「永江純一」の解説
永江純一
生年:嘉永6.2.9(1853.3.18)
明治大正期の政党政治家,実業家。筑後国三池郡江浦(大牟田市)に生まれる。一時上京するが,すぐ帰郷し野田卯太郎らと共に自由民権運動に参加,明治19(1886)年福岡県会議員となる。石炭業を通じて三井財閥と関係を深め,三池で種々の会社を創立する一方,鐘淵紡績取締役として日本の綿業発展に尽力。また政治家としても31年代議士に当選(立憲政友会所属),41年および大正4(1915)年に政友会幹事長。明治25年の総選挙で吏党側運動員と揉み合って左足を負傷するなど,闘士であるとともに,実業と政治の掛け橋となった。<参考文献>『福岡県史・近代史料編/綿糸紡績業』
(季武嘉也)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報