留園(読み)りゅうえん(英語表記)Liu-yuan

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「留園」の意味・わかりやすい解説

留園
りゅうえん
Liu-yuan

中国の蘇州,しょう門外にある庭園。明の嘉靖年間 (1522~66) には徐時泰の東園であったが,清の嘉慶5 (1800) 年,劉恕によって改造され,寒碧山荘と改称された。その後,光緒2 (76) 年再び拡張され,留園と名づけられた。面積は約 8100m2 (約 2450坪) で,池を中心とした中央部,建物を中心とした東部築山を中心とした西部,木立ちを中心とした北部から成る。樹齢 200~300年に及ぶ大木や,黄石を積重ねた山などと,曲渓楼,五峰仙館,揖峰軒,還我読書処などの建物がみごとに調和している。

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世界の観光地名がわかる事典 「留園」の解説

りゅうえん【留園】

中国の江蘇(こうそ)省蘇州(そしゅう)(スーチョウ)にあり、明の時代の嘉靖年間に造られた庭園。蘇州四大名園の一つで、清代の庭園様式を今に伝えている。4部で構成され、東部は建物が中心の重厚な建築、中部山水、西部は山林、北部は田園の趣を表現している。庭園内の楼閣回廊に掛けられた有名な書家墨跡、「花窓」と呼ばれる透かし彫りのデザインがすばらしい。

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