能勢(読み)のせ

精選版 日本国語大辞典 「能勢」の意味・読み・例文・類語

のせ【能勢】

[1]
[一] 大阪府北西部の地名寒天凍豆腐の製造で知られ、山地では能勢栗と呼ばれる栗を産出真如寺能勢妙見)がある。
[二] 大阪府の北西部、北摂山地にあった郡。明治二九年(一八九六豊島郡と合併して豊能郡となる。
[2] 〘名〙 「のせもち(能勢餠)」の略。
※長祿二年以来申次記(1509)「一能勢 卅合。八幡。善法寺。毎年如此也」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「能勢」の意味・わかりやすい解説

能勢[町] (のせ)

大阪府北西端,豊能郡の町。人口1万1650(2010)。標高500~700mの老年期の山々が起伏する老ノ坂山地の中央部にあり,町域の大部分を山林が占め,猪名川支流の谷沿いに水田が細長く点在する。江戸時代から明治・大正期にかけて能勢の三白(酒米,寒天,凍豆腐),三黒(クリ,炭,黒牛)といわれる特産物があったが,現在は大都市向けに養鶏酪農,トマトの抑制栽培などが盛んである。神山岩坪古墳など古墳が多く,南東端の妙見山には日蓮宗の能勢妙見があり,多数の参詣人でにぎわう。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報