北摂山地(読み)ほくせつさんち

日本歴史地名大系 「北摂山地」の解説

北摂山地
ほくせつさんち

大阪府北部を東西に延びる山地。中国地方を東西に走る中国山地の南東端にあたる山地で、東はおいさか(京都市西京区)から天王てんのう(京都府乙訓郡大山崎町)にかけての山地で京都盆地に臨み、西は兵庫県の川西かわにし市・猪名川いながわ町・宝塚たからづか市・三田さんだ市に延びて六甲ろつこう山地に連なり、北は大堰おおい流域亀岡かめおか盆地に接し、南は大阪平野に接する。このように山地は大阪府のみならず京都府・兵庫県にもまたがるが、以下の記述は大阪府側を中心とする。

高度は八〇〇メートル以下で、全体として高原状の地形である。すなわち豊能とよの能勢のせ町北部に山地最高の(七九〇・五メートル)など標高八〇〇メートル近い山もあるが、高槻たかつき市のポンポン山(六七八・九メートル)茨木いばらき市の竜王りゆうおう(五一〇メートル)石堂いしどうヶ岳(六八〇・五メートル)、豊能郡豊能町の妙見みようけん(六六〇・一メートル)能勢町歌垣かがい(五五三・五メートル)三草みくさ(五六四・一メートル)箕面みのお市のあけ田尾たお(六一八・九メートル)など、山地北部の山は六〇〇メートル前後の山が多い。一方、山地南部には天王山(二七〇・四メートル)、高槻市の安満あま(二七二メートル)阿武あぶ(二八一・一メートル)茨木市鉢伏はちぶせ(二九四メートル)、箕面市の箕面山(三五五メートル)池田市五月さつき(三一五・三メートル)、宝塚市愛宕あたご(三三五メートル)など、標高三〇〇メートル前後の山が多い。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「北摂山地」の意味・わかりやすい解説

北摂山地
ほくせつさんち

大阪府北部を中心に,兵庫県,京都府にまたがる山地。能勢山地ともいい,東部は老ノ坂山地と呼ばれる。中国山地の南東方の延長部にあたり,標高 600~700mの山が多い。妙見山 (660m) は主峰の一つ。西方は六甲山地,北方は篠山盆地を経て丹波山地に続く。南部を流れる箕面川の上流域は景勝地として知られ,1967年明治の森箕面国定公園に指定。

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