長尾能景(読み)ながおよしかげ

改訂新版 世界大百科事典 「長尾能景」の意味・わかりやすい解説

長尾能景 (ながおよしかげ)
生没年:?-1506(永正3)

室町後期の武将越後守護代。父重景が1482年(文明14)没したのち守護代となり,上杉房定・房能の2代にわたり在職。はじめ弾正左衛門尉,のち信濃守。能景在職中は比較的守護権力の安定した時期で,守護・守護代間に大きな対立はみられなかったが,房能が98年(明応7)に発した郡司不入地の否定政策は,のちに国人の利害とからんで守護勢力と守護代・国人衆間に対立が生ずる伏線となった。能景が春日山に開基した林泉寺はのち長尾家の菩提寺となった。1506年能登の畠山氏の要請越中一向一揆と戦い,礪(砺)波郡般若野で戦死した。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「長尾能景」の解説

長尾能景 ながお-よしかげ

1459-1506 室町-戦国時代の武将。
長禄(ちょうろく)3年生まれ。越後(えちご)(新潟県)守護上杉房定(ふささだ),房能(ふさよし)父子の守護代をつとめた。永正(えいしょう)元年関東管領(かんれい)上杉顕定をたすけて武蔵(むさし)河越城(埼玉県)を攻める。越中(富山県)で一向一揆(いっき)とたたかい,永正3年9月19日戦死。48歳。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android