αヘリックス(読み)アルファヘリックス

化学辞典 第2版 「αヘリックス」の解説

αヘリックス
アルファヘリックス
α-helix

タンパク質分子のポリペプチド鎖がとる基本的な構造アミノ酸残基カルボニル基とイミノ基間の水素結合により,らせん構造が形成される.1951年,L.C. Pauling(ポーリング)らによってケラチンのX線回折図を説明するために提唱され,ミオグロビンなどのタンパク質分子中に存在することがX線解析によって確認された.アミノ酸残基当たりのらせんの進みは0.15 nm,ピッチは0.54 nm.一つのアミノ酸残基のNH基が4番目のアミノ酸残基のCO基と水素結合を形成し,1回転当たり3.6個のアミノ酸が含まれる.らせんは右巻き左巻きとが考えられるが,右巻きのほうがやや安定であり,タンパク分子中では現在までのところ左巻きのものは発見されていない.[別用語参照]タンパク質の構造の【Ⅱ】

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

百科事典マイペディア 「αヘリックス」の意味・わかりやすい解説

α-ヘリックス【アルファヘリックス】

α-らせんとも。タンパク質分子内の立体構造一種ペプチドがアミノ酸残基3.6個ごとに1回転し,ピッチ0.54nmのらせんをまくもので,らせん1回転当り4個のCOとNHの間の水素結合ができる。1951年にポーリングによって提案され,のち確かめられた。右巻きと左巻きの2種類があるが,天然のタンパク質では右巻きらせんのみが見られる。

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