アゾール・ローザ(英語表記)Asor Rosa, Alberto

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アゾール・ローザ」の意味・わかりやすい解説

アゾール・ローザ
Asor Rosa, Alberto

[生]1933. ローマ
イタリア批評家。ローマ大学でサペーニョに学ぶ。『モンド・オペライオ』『クラッセ・オペライオ』など左翼雑誌に,作家の社会的責務をめぐる論文を発表。ローマ大学教授。主著に『プラトリーニ論』 Vasco Pratolini (1958) ,『作家と民衆』 Scrittori e popolo (65) ,『トーマス・マンすなわちブルジョアジーの曖昧性』 Thomas Mann o dell'ambiguità borghese (71) ,『知識人と労働者階級』 Intellettuali e classe operaia (73) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アゾール・ローザ」の意味・わかりやすい解説

アゾール・ローザ
あぞーるろーざ
Alberto Asor Rosa
(1933― )

イタリアの文学者。ローマ大学教授。ネオレアリズモに結実する近代イタリア文学の民衆主義を、政治的な視点から分析してそのプチブル性を暴いた『作家と民衆』Scrittori e popolo(1965)によって、新マルクス主義的文学批評を開拓。以後、作家と社会の関係を軸に斬新(ざんしん)な形式で試みたイタリア文学史総括や、国家統一後の文化史叙述など、幅広い研究著作を精力的に続けている。

[林 和宏]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android