アデオダツス2世(読み)アデオダツスにせい(その他表記)Adeodatus II

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アデオダツス2世」の意味・わかりやすい解説

アデオダツス2世
アデオダツスにせい
Adeodatus II

[生]?. ローマ
[没]676.6.17.
ローマ出身の第77代教皇在位 672~676)。デウスデディツス2世 Deusdeditus IIとも呼ばれる。在位中の出来事を,年月日を付け整理して記録した初めての教皇。最初の記録は 672年4月11日で,教皇に選出された当日である。政策面の手腕は知られていないが,キリスト単意説をめぐる論争では正統派を擁護した。また,荒廃状態にあった諸教会の修復に熱心に取り組み,ベネディクト会修道士として聖エラスムス修道院の規律を正した。アデオダツス2世を聖人とみなし 6月26日を祝日とする聖人伝もあるが,『聖人行伝』Acta Sanctorumを編纂する団体,ボランディストは,個人的に崇拝を集めなかったとして祝日を認めていない。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android