アデノシントリホスファターゼ(英語表記)adenosine tri-phosphatase

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

アデノシントリホスファターゼ
adenosine tri-phosphatase

略称 ATPase 。アデノシン三リン酸 ATPの高エネルギーリン酸結合を加水分解してエネルギーを遊離させる酵素。反応式は
ATP+H2O→ADP+リン酸  +エネルギー 
生理作用により次のように分類される。 (1) ミオシン ATPase 筋肉において ATPエネルギーを力学エネルギーに変換する。 (2) Ca-ATPase 筋小胞体にあり Ca+ イオンの輸送を行う。 (3) H+ - ATPase  リソソームにあり,膜に pH勾配をつくるプロトンポンプ。 (4) Na+ -, K+ - ATPase  形質膜にあり Na+ ,K+ イオンの輸送を行う。 (5) H+ -, K+ - ATPase  胃酸を分泌する。 (6) F1F0型ATPase  ミトコンドリアや葉緑体にあり,呼吸や光のエネルギーを用いて上記反応の逆反応を行い ATPを生産する ATP合成酵素

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