筋収縮

百科事典マイペディアの解説

筋収縮【きんしゅうしゅく】

筋肉が神経の刺激などで収縮すること。筋肉の短縮を伴う収縮(等張性収縮)と伴わないもの(等尺性収縮)がある。神経からの刺激が筋細胞内の小胞体に伝えられると,小胞体の内部の膜にたくわえられていたカルシウムイオンが放出される。その結果,マグネシウムイオンとアデノシン三リン酸(ATP)の存在の下で,筋原繊維を構成しているアクチンミオシンアクトミオシン)が相対的にすべり込み,筋肉が収縮する。アクチン,ミオシンの各フィラメントの長さは変化せず,相対的な位置の変化のみで筋肉の全長が変わるわけである。弛緩(しかん)はカルシウムイオンが小胞体に再吸着されることによる。

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世界大百科事典 第2版の解説

きんしゅうしゅく【筋収縮 muscle contraction】

筋肉が神経のインパルスあるいは刺激によって収縮する現象をいう。筋肉は筋繊維(あるいは筋細胞ともいう)からなり,筋収縮は個々の筋繊維の収縮にもとづく。一般に筋繊維の収縮は細胞膜内外の電位差(膜電位)の変化によって調節されている。膜電位の減少を脱分極といい,脱分極がある値をこえると収縮がおこる。
[筋収縮の神経による調節]
 筋肉は,身体の運動をおこす骨格筋心臓の拍動をおこす心筋消化管血管の運動にあずかる平滑筋に大別される。

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世界大百科事典内の筋収縮の言及

【運動】より

…これらの運動を可能にしている骨格筋はすべて神経の支配を受けているが,大脳の意志に基づく随意運動と,無意識に自動的に生ずる反射運動に分けることもある。
[運動のメカニズム]
 (1)関節 身体各部位の位置の変化は,筋収縮により関節を軸とした回転運動に基づく。回転の面や範囲は関節の形によって決まり,多軸性,2軸性,1軸性の関節に分けることができる。…

【原形質流動】より

…すなわち流動力は細胞外質ゲルと流動するゾルの界面で“滑りの力”が働く結果によるというものであった。これはくしくも筋収縮での滑り説が出た年(1954)とほぼ同じころであった。この考え方は,その後の多くの実験によって支持されている。…

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