アミダヒラ古墳群(読み)あみだひらこふんぐん

日本歴史地名大系 「アミダヒラ古墳群」の解説

アミダヒラ古墳群
あみだひらこふんぐん

[現在地名]天理市石上

岩屋いわや町集落の南方石上いそのかみ豊田とよだ古墳群の東北辺に位置する支群。古墳は調査終了後、名阪国道の工事に伴って消滅した。調査された六基はその墳丘形状は明確でないが、直径一五メートル以下の円墳であったと思われる。いずれも急傾斜の山腹に営まれるため、封土は少なく明瞭でない。

内部構造は両袖式・片袖式・無袖式の横穴式石室で、丘陵の傾斜面に平行するように、全体として岩屋いわやたにの方ではなく平野部に向けて築かれている。石室壁面の構築は比較的大きい花崗岩を使用し、その間隙小石を詰める自然石乱石積みの手法で持送りを強く天井部を狭くしている。なお、羨道玄室を区分するように仕切石を置き、玄室を一段低くしたり、また羨道部や玄室の中間にも仕切石を並べてその前後で床面に高低をつくっているのが特色のある手法である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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