ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アルクタイ」の意味・わかりやすい解説
アルクタイ(阿魯台)
アルクタイ
Aruktai
[没]1434
モンゴルの首領。北元の太保,知枢密院事であった。 1408年チンギス・ハンの後裔でないカガンの鬼力赤 (きりょくせき) に代えてチムールの王庭から帰ってきたプニヤシュリー・ハン (→オルジェイ・テムル ) を迎立したが,10年明の成祖の親征にあってプニヤシュリーはオイラート (瓦剌)へ逃れ,アルクタイはウリヤンハン三衛に避難し,やがて明に服した。オイラートがプニヤシュリーを殺してダルバク・ハンを立てると,13年アルクタイは明から和寧王に封じられ,14年に明の成祖によりオイラートが打撃を受けると,アルクタイもみずからオイラートを破り,強大になった。そのため 22~24年の間に3回にわたり明の攻撃を受けた。 31年オイラートのトゴン (脱歓)に敗れて勢力が衰え,ついに 34年黄河畔でトゴンに殺された。
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