アルゴ座(読み)あるござ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アルゴ座」の意味・わかりやすい解説

アルゴ座
あるござ

晩冬の宵、南の地平線上低く見える巨大な星座アルゴギリシア神話に登場する船の名で、テッサリアの大都イオルコスの王子イアソンが、金毛の羊(おひつじ座)の毛皮を獲得するため、コルキス国に遠征したときの巨船である。この星座はあまりにも大きすぎるという理由から、古代ギリシア時代から、ほ座(帆座)、とも座(船尾(とも)座)、ほばしら座(帆柱座)、りゅうこつ座(竜骨座)の4星座に分割して見られていた。その後、18世紀のフランスの天文学者ラカイユが、ほばしら座をらしんばん座羅針盤座)の呼び名に改め、それぞれが正式な星座として独立させられ、今日ではアルゴ座とよばれることはなくなっている。

[藤井 旭]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アルゴ座」の意味・わかりやすい解説

アルゴ座
アルゴざ
Argo

3~4月南天を大きく占める星座。 N.ラカイユはこの星座をとも座らしんばん座ほ座りゅうこつ座の4星座に分割したので,現在では用いられない。

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