アレクサンドル3世橋(読み)アレクサンドルさんせいばし

世界の観光地名がわかる事典 「アレクサンドル3世橋」の解説

アレクサンドルさんせいばし【アレクサンドル3世橋】

フランスの首都パリを流れるセーヌ川に架かる橋。地下鉄・RER線のアンヴァリッド(Invalides)駅から約3分ほどの場所にある。橋の四隅には高さ17mの柱があり、柱の上には芸術、農業闘争、戦争を意味する女神像が設置され、アールヌーボー街灯と天使やニンフの像、ペガサスなどの装飾があり、パリで最も美しい鉄橋と評されている。この橋は、最後のロシア皇帝ニコライ2世が、当時のフランス共和国大統領サディ・カルノーと、父で先代の皇帝アレクサンドル3世の間に結ばれた友好の証として、1900年のパリ万博にあわせて建設が行われ、パリ市に寄贈したものである。

出典 講談社世界の観光地名がわかる事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アレクサンドル3世橋」の意味・わかりやすい解説

アレクサンドル3世橋
あれくさんどるさんせいきょう
Pont Alexandre Ⅲ

パリ市内アンバリッド(廃兵院)付近にあるセーヌ川に架けられた橋。1895~1900年の架設で、19世紀末の名橋の一つである。橋長107メートル、幅員40メートル。主橋体は鋳鋼製の扁平な3ヒンジ・アーチで構成されている。橋の入口や橋体各部を飾る豪華な彫刻の美しさと、周辺環境との調和のみごとなことで知られている。橋梁技師レサルJean Résal(1854―1919)の作品である。

[堀井健一郎]

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