イイジマムシクイ(その他表記)Phylloscopus ijimae; Ijima's leaf warbler

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イイジマムシクイ」の意味・わかりやすい解説

イイジマムシクイ
Phylloscopus ijimae; Ijima's leaf warbler

スズメ目ムシクイ科。全長 12cm。センダイムシクイに似た小型の鳥で,背面はオリーブ緑色,下面は白く,クリーム色の眉斑がある。センダイムシクイとは,頭上が一様なオリーブ緑色で,頭央部に淡色の頭央線がないことによって区別される。日本に夏鳥(→渡り鳥)として渡来し,伊豆諸島で繁殖するが,1988年に薩南諸島吐噶喇列島の一部でも繁殖していることが知られた。越冬地ははっきりしていないが,冬期フィリピンルソン島で採集されたことがある。伊豆諸島では低木林や林縁に多く,5月頃,枝のまたなどに営巣し,2~3個の卵を産む。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「イイジマムシクイ」の意味・わかりやすい解説

イイジマムシクイ
いいじまむしくい / 飯島虫喰
Ijima's willow warbler
[学] Phylloscopus ijimae

鳥綱スズメ目ヒタキ科ウグイス亜科の鳥。日本特産種。全長約11.5センチメートル。伊豆諸島の林で繁殖し、冬はフィリピン方面で過ごす。かつてはセンダイムシクイと同種にされていた。和名と学名中の種小名は、日本鳥学会初代会頭を務めた飯島魁(いさお)にちなむ。

[竹下信雄]


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