ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ムシクイ」の意味・わかりやすい解説
ムシクイ
leaf warblers
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鳥綱スズメ目ヒタキ科ウグイス亜科のメボソムシクイ属、ズグロムシクイ属、ハシナガムシクイ属に含まれる約40種の鳥の総称。ユーラシアに繁殖分布し、いずれも全長十数センチメートル、樹上性である。木の枝を移りながら、体を水平にしたままの姿勢で昆虫を採食する。伸び上がったり、わずかに飛び上がったりして、葉の裏の昆虫をとることも多いが、シジュウカラ科の鳥のように枝に逆さまにぶら下がることはない。メボソムシクイ属Phylloscopusには15種あり、各種とも背面はオリーブ褐色で森林にすみ、互いによく似ているが、鳴き声と生息環境は種ごとに異なっている。日本では6種が記録されており、メボソムシクイ、エゾムシクイ、センダイムシクイ、イイジマムシクイが繁殖し、まれな旅鳥であるほかの2種キマユムシクイ、カラフトムシクイ同様、中国南部、インドシナ半島などで越冬する。ヨーロッパでも、モリムシクイP. sibilatrixなど数種が繁殖し、とくに鳴き声から名の生じたチフチャフP. collybitaはよく知られている。ズグロムシクイ属Sylviaには14種あるが、日本では記録がない。背面は灰色か黒褐色で、林縁、やぶ、公園などにすむ。ヨーロッパでは、ニワムシクイS. borinとズグロムシクイS. atricapillaなどが多く繁殖する。ハシナガムシクイ属Hippolaisには13種があり、背面は灰色かオリーブ褐色で、嘴(くちばし)が長い。日本では記録がない。なお、ムシクイと同様の生活をするが、分類学上は別のグループとされる鳥に、南北アメリカ産のヒタキ科ブユムシクイ亜科、オーストラリア産の同科オーストラリアムシクイ亜科、南北アメリカ産のアメリカムシクイ科がある。
[竹下信雄]
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