デジタル大辞泉
「イオカステ」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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イオカステ
Iokaste
ギリシア神話の英雄オイディプスの母。メノイケウスの娘で,テーベ王ライオスの妃となりオイディプスを生んだが,息子に殺されるという神託を恐れたライオスは,この子を生後すぐにかかとをピンで貫き,キタイロンの山中に捨てさせた。しかしオイディプスは拾われてコリント王の養子として育てられ,成人すると予言どおり自分の父とは知らずにライオスを殺し,そのあとテーベに来てスフィンクスの謎を解き,イオカステと結婚した。オイディプスとの間に4人の子を生んだあとで,母子婚の事実が明らかになると,イオカステは首を吊って自殺したという。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
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イオカステ
いおかすて
Īokastē
ギリシア神話においてテバイ(テーベ)王ライオスの妻。ライオスの死後、テバイの支配者となったクレオンの姉妹。初めライオスの妻となり、オイディプスを生んだが、のちにそれと知らずわが子オイディプスの妻となり、息子との間にエテオクレス、ポリネイケス、アンティゴネ、イスメネをもうけた。その近親相姦(そうかん)の事実を知ったとき、イオカステは首をくくって死んだ。なお彼女の名は、ホメロスの叙事詩ではエピカステとなっている。
[小川正広]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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世界大百科事典(旧版)内のイオカステの言及
【アンティゴネ】より
…ギリシア伝説で,テーバイ王オイディプスとその母イオカステIokastēとの娘。オイディプスがみずから盲目となって国を出たとき,彼女は父の手を引いて放浪の旅につき従い,彼がアテナイ近郊のコロノスで世を去るまで,孝養をつくした。…
【オイディプス】より
…慣用的呼称ではエディプス。テーバイ王ライオスLaiosとイオカステIokastēの子。もし男子をもうければその子は父殺しになろうとの神託をうけていたライオスは,妃が男児を産んだとき,そのかかと(踵)をピンでさし貫いて山中に捨てさせたが,赤児は牧人に拾われ,コリントス王の子オイディプスとして育てられた。…
【オイディプス王】より
…そして今また第2のなぞ解きに挑戦したのである。その結果,殺害犯人とはほかならぬ彼自身であること,いな,それどころか,先王ライオスとは彼の父であり,妻イオカステが母であることを発見する。それは,かつてライオスに,そしてまた彼自身にも告げられたアポロンの予言がすでに成就していたということを意味した。…
※「イオカステ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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