イオンロケット

百科事典マイペディア 「イオンロケット」の意味・わかりやすい解説

イオンロケット

電気ロケット一種で,ガス状のセシウム水銀アルゴンなどを加熱して陽イオン電子に分離し,これに高い電圧をかけて加速ノズルから噴出させるもの。推力は小さいが比推力が大きく持続時間も長い
→関連項目ロケット(工学)

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イオンロケット」の意味・わかりやすい解説

イオンロケット
ion rocket

化学ロケットのように燃焼ガスを吹出すのではなく,非常に高速で噴射する荷電粒子 (イオン) の反動で推進されるロケット。セシウムのような物質をガスにして,それに熱を加えて陽イオンと陰イオン分け,高い電圧を加えれば,電気的にはじかれてうしろへ飛出し,その反動で推進力を出す。推力はきわめて小さいが,長時間にわたって推力を発生するので,長期飛行に便利である。ソ連のゾンド2号,3号,アメリカのスナップショット1号などで実験された。衛星の姿勢制御用などに用いられている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「イオンロケット」の意味・わかりやすい解説

イオンロケット
ion rocket

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のイオンロケットの言及

【電気ロケット】より

…近年,ヒドラジンを推進材とするレジストジェットの実用例がみられるようになった。 静電加速型ロケットは荷電粒子を静電場で加速するもので,荷電粒子としてイオンを用いるものをイオンロケットion rocket,荷電コロイド粒子を用いるものをコロイドロケットcolloid rocketという。イオンロケットにはイオンの生成方法として電子衝撃型と接触電離型がある。…

※「イオンロケット」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android