イスケンデルン(読み)いすけんでるん(英語表記)skenderun

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イスケンデルン」の意味・わかりやすい解説

イスケンデルン
İskenderun

旧名アレクサンドレタ。トルコ中央南部の港湾都市で,同名県の県都。地中海に面するイスケンデルン湾の東岸に位置し,スエズ運河開通 (1869) まではインドやイランにいたる内陸通商路の起点であった。オスマン帝国のアレッポ地方に属する港であったが,1918~37年の間はフランスの委任統治下におかれた。同市付近がトルコへ返還されてからは港湾施設が改良され,トルコ海軍の基地となり,また化学肥料を主とする工業の創設などによって急速に発展した。アダナアンカライスタンブールとは空路で結ばれる。人口 15万 4807 (1990) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「イスケンデルン」の意味・わかりやすい解説

イスケンデルン
いすけんでるん
skenderun

トルコの小アジア半島南東岸に位置し、地中海の一支湾イスケンデルン湾に臨む港湾都市。ハタイ県に属する。人口15万9149(2000)。旧名アレクサンドレッタは、この町の建設者アレクサンドロス大王の名によっている。東方のディヤルバクル県、シールト県の油田から送油管が通じ、また付近にはクロム鉱の産がある。鉄鋼化学肥料工業も発達する。トルコ海空軍の基地もある。

[末尾至行]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

マイナ保険証

マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにしたもの。マイナポータルなどで利用登録が必要。令和3年(2021)10月から本格運用開始。マイナンバー保険証。マイナンバーカード健康保険証。...

マイナ保険証の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android