イソマツ科(読み)イソマツか(英語表記)Plumbaginaceae

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イソマツ科」の意味・わかりやすい解説

イソマツ科
イソマツか
Plumbaginaceae

双子葉植物イソマツ目の1科。 10属約 500種があり,世界のほぼ全域に知られるが,分布域はかなり特異な環境に限られる。一般に耐塩性が強く,海岸の岩上や塩分の多い砂漠,乾燥草原などに生育する植物が多い。多年草または小低木で,葉は互生し水滴を分泌する腺点をもつものが多い。花は放射相称両性花で,総状や集散状の花序につき,は乾燥した膜質で宿存性があり,赤,紫,黄など色彩が鮮かなものはそのまま乾燥して,いわゆるドライフラワーとなる (スターチスなど) 。おしべは5本,めしべの花柱も5本ある。アルメリア (ハマカンザシ) ,スターチスなどは観賞用に栽培される。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「イソマツ科」の意味・わかりやすい解説

イソマツ科
いそまつか
[学] Plumbaginaceae

双子葉植物、合弁花類。多年草または低木。葉は対生または互生して基部にロゼットをなし、托葉(たくよう)はない。花は両性で放射相称、花弁は基部で合着する。雄しべは5本、子房は上位につき、1室で1胚珠(はいしゅ)がある。花柱は5本。果実乾果。世界に約10属350種、おもに地中海沿岸や中央アジアに分布し、日本にはイソマツ属に3種があり、園芸植物としてスターチス、アルメリアなどが栽培される。

[高橋秀男 2021年2月17日]

 APG分類でもイソマツ科とされる。世界に約29属830種、日本にはイソマツ属に4種がある。

[編集部 2021年2月17日]

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