イソヤマアオキ(読み)いそやまあおき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「イソヤマアオキ」の意味・わかりやすい解説

イソヤマアオキ
いそやまあおき / 磯山青木
[学] Cocculus laurifolius DC.

ツヅラフジ科(APG分類:ツヅラフジ科)の常緑低木。雌雄異株。高さ約3メートル。枝は緑色、無毛、稜(りょう)がある。葉はニッケイの葉に似て互生し有柄で、光沢があり、3本の脈が目だつ。4月ごろ葉腋(ようえき)から詰まった円錐(えんすい)花序を出し、橙黄(とうこう)色の小形の花を咲かせる。萼片(がくへん)、花弁とも6枚。雄花では雄しべ6本、雌花では1枚の心皮と仮雄蕊(かゆうずい)がある。果実は球形で黒く熟する。九州南部、種子島(たねがしま)、屋久島(やくしま)、沖縄、台湾、中国大陸南部、東南アジアに分布する。名は、鹿児島県の磯山(いそやま)にあるアオキの意味で、別名コウシュウウヤク(衡州烏薬)。

[寺林 進 2019年9月17日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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