イナーム(その他表記)in`ām

改訂新版 世界大百科事典 「イナーム」の意味・わかりやすい解説

イナーム
in`ām

アラビア語では〈親切な行為〉〈施与〉などを意味するが,インド史では,ふつう,デカンとくにマラータにおいて,税を徴収されず世襲的に保有を認められる土地賜与を意味した。このような土地をイナーム地とよぶ。一地方や村の世襲役人にとって,王から与えられる役得または恩給となるものであった。イナームは,広くは,一地方の税収一部を享受するばあいをも指した。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 小名

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イナーム」の意味・わかりやすい解説

イナーム
inām

アラビア語。語源的には贈り物という意味であるが,インドではおもに国家から与えられた免税特権,あるいは免税地を意味する。宮廷功臣武将ヒンドゥー教イスラム教などの寺院聖者に与えられた。また村落共同体なかにもこのような免税地があった。ムスリム諸王朝のもとで用いられた言葉であるが,マラータなどのヒンドゥー王朝においても用いられた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

《「晋書」杜預伝から》竹が最初の一節を割るとあとは一気に割れるように、勢いが激しくてとどめがたいこと。「破竹の勢いで連戦連勝する」[類語]強い・強力・強大・無敵・最強・力強い・勝負強い・屈強・強豪・強...

破竹の勢いの用語解説を読む