改訂新版 世界大百科事典 「イワクスマスマントリ」の意味・わかりやすい解説
イワ・クスマ・スマントリ
Iwa Kusuma Sumantri
生没年:1899-1971
インドネシアの政治家。西部ジャワの貴族出身。ライデン大学法学部に在学中,民族主義的な留学生会インドネシア協会の委員長もつとめた。1925年卒業後,2年近くモスクワに滞在し,《インドネシアの農民運動》を国際農民同盟から刊行。帰国後弁護士を開業し,インドネシア国民党員として独立運動に従事したため,オランダ政庁によりバンダネイラ島,次いでマカッサルへ約12年間追放される。日本軍政期にはジャカルタの海軍武官府とも接触をもち,独立準備委員会の委員にも任命された。45年8月独立後,スカルノ内閣の社会労働相,46年の七月三日事件で失脚したが,復権し,国防相,高等教育相など要職を歴任した。著書に《インドネシア革命史》全3巻,自伝(邦訳《インドネシア民族主義の源流》)がある。
執筆者:後藤 乾一
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報