化学辞典 第2版 「インドフェノール」の解説
インドフェノール
インドフェノール
indophenol
4-[(4-hydroxyphenyl)imino]-2,5-cyclohexadien-1-one.C12H9NO2(199.21).p-ニトロソフェノールとフェノールとの縮合反応,またはフェノールとp-アミノフェノールとの混合物の酸化によって容易に得られる.褐色の結晶.融点160 ℃.pKa 8.1.酸性で暗赤色,アルカリ性で青色を呈するので,フェノールや芳香族アミンの検出に利用されるほか,分析用指示薬として用いられる.また,還元すると無色のロイコ型化合物(ロイコ化合物)になり,それは容易に酸化されてもとに戻るので酸化還元指示薬にもなる.硫化染料の中間体として重要である.ヒドロキシ基にかわって,アミノ基が置換した誘導体はインドアニリンとよばれ,インドフェノールと同様の性質を示す.[CAS 500-85-6]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報