チラミン(読み)ちらみん(英語表記)tyramine

日本大百科全書(ニッポニカ) 「チラミン」の意味・わかりやすい解説

チラミン
ちらみん
tyramine

チロシンが脱炭酸された化合物。チロシンを加熱、またはアミノ酸デカルボキシラーゼを作用させて生成する。ヤドリギ、熟成したチーズ麦角(ばっかく)(バッカクキンの菌核)などに存在する。生理的にはアドレナリン類似の作用を示し、子宮収縮作用末梢(まっしょう)神経収縮作用、血圧上昇作用などをもつ。分子量137.18。水に溶け、水溶液はアルカリ性である。無色の板状結晶で融点164~165℃。塩酸塩は水に溶け、水溶液は中性である。

[降旗千恵]


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