ウィグナー効果(読み)ウィグナーコウカ

化学辞典 第2版 「ウィグナー効果」の解説

ウィグナー効果
ウィグナーコウカ
Wigner effect

原子炉における減速材一つであるグラファイト(黒鉛)は,高速の中性子衝突によって,物理的な諸性質たとえば熱伝導率電気伝導率などが変化する.このように,放射線によって生じたグラファイトの性質の変化を総称してウィグナー効果とよぶ.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

法則の辞典 「ウィグナー効果」の解説

ウィグナー効果【Wigner effect】

大きなエネルギーをもつ中性子や荷電粒子結晶に入射したとき,格子点にある原子を叩き出して格子間の位置に押し込み,いわゆるフレンケル欠陥*を作り出す.原子炉材料に用いられる黒鉛などにおいては重大な現象であり,ときとして急激な体積増加(これは「ウィグナー解放」とも呼ばれる)の源となる.加熱処理により最初の状態に復元することは可能である(チェルノブイリ原子力発電所事故の原因の一つだとも考えられている).

出典 朝倉書店法則の辞典について 情報

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