ウェイドレ(読み)うぇいどれ(英語表記)Владимир Васильевич Вейдле/Vladimir Vasil'evich Veydle

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウェイドレ」の意味・わかりやすい解説

ウェイドレ
うぇいどれ
Владимир Васильевич Вейдле/Vladimir Vasil'evich Veydle
(1895―1979)

ロシアの芸術史家。ペテルブルグに生まれる。1916年ペテルブルグ大学史学科卒業。21~24年同大学で芸術史を講義。24年パリに移り、32年正教神学校教授となりキリスト教芸術史を担当。文芸批評美術批評にも筆を振るう。『芸術の滅亡』(1937/邦訳名『芸術の運命』)では宗教を離れた現代芸術の諸相を分析、その再生の道を宗教との新たな結び付きのうちに暗示した。これを敷衍(ふえん)したのが『アリステの蜜蜂(みつばち)』(1954)である。ロシア文化をめぐる著作も多く、『ロシア、その不在現存』(1949/邦訳名『ロシア文化の運命』)では、ソ連時代のロシアにおける反文化のよってきたるゆえんを解明している。

[青山太郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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