ウロビリノーゲン(英語表記)urobilinogen

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウロビリノーゲン」の意味・わかりやすい解説

ウロビリノーゲン
urobilinogen

胆汁色素ビリルビン腸管内で腸内細菌によって還元されて生じる無色物質。空気中で酸化されやすく,褐色ウロビリンに変る。このウロビリンとウロビリノーゲンをまとめてウロビリン体という。腸管内のウロビリノーゲンはほとんどは糞便とともに排泄され,一部は血中に入り腎臓を経て尿中に排泄され尿ウロビリノーゲンとなる。また一部は腸管から再び吸収されて肝臓に回収されてビルビリンになる (腸肝循環という) 。尿ウロビリノーゲンは肝機能障害などによって増加し,閉塞性黄疸で減少するので,尿中の排泄量を測定することによって肝臓疾患の状態を調べることができる。

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