エイトケン(その他表記)Robert Grant Aitken

改訂新版 世界大百科事典 「エイトケン」の意味・わかりやすい解説

エイトケン
Robert Grant Aitken
生没年:1864-1951

二重星研究に大きな貢献をしたアメリカ天文学者カリフォルニア州に生まれ,1887年マサチューセッツ州のウィリアムズ・カレッジ卒業,95年からリック天文台員となる。20世紀初頭に二重星調査を系統的に始め,1918年に統計的研究の成果をまとめた《二重星》を発表した。この間,4400個以上の二重星を発見している。32年には,現在でも標準カタログとして使用されている二重星カタログ《New General Catalogue of Double Stars within 120° of the North Pole》を出版した。これには約1万7200対の二重星が含まれている。1930-35年までリック天文台長をつとめた。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「エイトケン」の意味・わかりやすい解説

エイトケン
えいとけん
Robert Grant Aitken
(1864―1951)

アメリカの天文学者。カリフォルニア生まれ。1887年ウィリアムズ大学を卒業後、リバモア大学を経て1891年パシフィック大学数学教授、1895年カリフォルニア大学付属リック天文台員、1923年同副台長、1930~1935年台長。1899~1915年に二重星の統計的調査研究に従事し、36インチ反射望遠鏡により約4000対を発見、これらの結果をまとめ、1918年に名著『二重星』The Binary Starsを出版した。また1932年に『二重星新総目録』を編集刊行した。これは1万7180対の二重星について位置等級スペクトル型離角などが収録された典拠で、イギリスの王立天文学会より金賞を授与された。

[島村福太郎]

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