包虫症は、
エキノコックスは、終宿主(キツネやイヌなど)の小腸に成虫が寄生し、糞便に排泄される虫卵を食物などといっしょに食べた中間宿主(ハタネズミなど)で、幼虫が肝臓や肺、脳などさまざまな臓器に寄生します。この中間宿主を終宿主が食べることによって生活環が成立します(図18)。
ヒトへの感染は、川の水、山菜などが終宿主の糞便で汚染された結果として経口感染するとの可能性が考えられています。
肝エキノコックス症では肝腫大、腹水、
初期では症状に乏しく診断は困難ですが、免疫血清学的検査(酵素抗体法で90%、ウエスタンブロット法で95%の陽性率)が有用です。
淡水産のカニやイノシシの肉を生で食べたり、不十分な加熱での摂取は避けてください。これらの食物の生食歴があり、好酸球の増加やIgEの上昇があれば肺寄生虫症を疑い、医療機関で胸部X線写真を撮影してもらいましょう。
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報
出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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