3世紀のギリシアの作家ヘリオドロスの小説。正式の題名は『テアゲネスとカリクレイアに関するエチオピア物語』 Ta peri Theagenēn kai Charikleian Aithiopika。当時流行の恋愛冒険物語中最高の作。テアゲネスはデルフォイの巫女カリクレイアと恋仲になってエジプトへ駆落ちするが,海賊の手に落ちたり,別れ別れになったりして,数々の冒険の末にエチオピア軍の捕虜になって,まさに犠牲に捧げられようとしたときに,カリクレイアがエチオピア王の娘だったことがわかり,2人はめでたく結婚する。