ヘリオドロス(読み)へりおどろす(英語表記)Heliodoros

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヘリオドロス」の意味・わかりやすい解説

ヘリオドロス
へりおどろす
Heliodoros

生没年不詳。3世紀ごろの古代ギリシアの小説家。シリア出身で4世紀の人ともいわれる。ギリシアの恋愛物語のなかではもっとも長い『エチオピア物語』(別名テアゲネスカリクレイア』)の作者。捨てられたエチオピア王女がギリシアの青年と恋に落ち、さまざまの危険にあいながら各地を放浪したのち、故郷で結ばれるまでを描く。物語の展開が巧みで、ルネサンス期に再発見され、セルバンテスタッソなどに影響を与えている。

[引地正俊]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヘリオドロス」の意味・わかりやすい解説

ヘリオドロス
Hēliodōros

3世紀のギリシアの恋愛物語作者。シリアのエメサ出身。当時の小説中で最もすぐれた『エチオピア物語』 Aithiopikaの作者。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

お手玉

世界各地で古くから行われている遊戯の一つ。日本では,小豆,米,じゅず玉などを小袋に詰め,5~7個の袋を組として,これらを連続して空中に投げ上げ,落さないように両手または片手で取りさばき,投げ玉の数や継...

お手玉の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android