オオワライタケ(読み)おおわらいたけ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「オオワライタケ」の意味・わかりやすい解説

オオワライタケ
おおわらいたけ / 大笑茸
[学] Gymnopilus spectabilis (Fr.) Sing.

担子菌類、マツタケ目フウセンタケ科の毒キノコ。全体は濃い黄金色ないし帯褐黄色広葉樹枯れ木の幹の地際部に20~30本束になって生え、全体で1キログラム以上の大きな集団となる。傘は径5~15センチメートル、表面は乾き、放射状に走る繊維紋を帯びる。肉は黄色で、きわめて苦い。ひだは黄色から銹(さび)色になる。茎は長さ5~15センチメートル、太さ1~3センチメートル、上部につばがある。発生期は夏から秋。分布は日本をはじめ世界各地。幻覚性毒キノコ一種で、神経系統を刺激して、いわゆるワライタケ症状をおこす。毒成分はまだ未解決であるが、毒性はさほど強くない。

[今関六也]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オオワライタケ」の意味・わかりやすい解説

オオワライタケ(大笑茸)
オオワライタケ
Gymnopilus spectabilis

担子菌類マツタケ目フウセンタケ科のキノコ。これを食べると神経系統が異常に刺激され,命にはかかわらないが興奮のため狂ったようになる。夏秋の頃,おもに広葉樹林の朽ち株などに生える。傘は径5~15cm,丸山形で開ききると平らになる。表面は橙黄色で乾くと褐色になる。柄は高さ5~15cm,根もとはやや太く,傘と同じく褐色。傘の肉は黄色で苦みがある。北海道,本州に知られ,北アメリカ,ヨーロッパオーストラリアアフリカにも分布する。

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