おじゃれ

精選版 日本国語大辞典 「おじゃれ」の意味・読み・例文・類語

おじゃれ おぢゃれ

[1] 〘感動いらっしゃいの意。出女などが客を引き込む時の呼び声。
浮世草子・新竹斎(1687)四「いつみた事もなひ人のおじゃれおじゃれに気がうひて」
[2] 江戸時代東海道筋宿屋にいて、客引き売春をした女中。多く遠江・三河地方でいう。飯盛り女。出女(でおんな)。おしゃらく。おじゃれおなご。おじゃれおじゃれ。
※浮世草子・好色床談義(1689)四「扨東海道は〈略〉宿々恋をあきなはぬ所なし。其女を出女とも又は、おじゃれともいへり」
歌舞伎・染竹春駒(1814)大詰「それから又同じ宿(しゅく)に、おじゃれして居て」

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デジタル大辞泉 「おじゃれ」の意味・読み・例文・類語

おじゃれ〔おぢやれ〕

《動詞「おじゃる」の命令形から。客を「おじゃれ」といって呼び込んだところから》江戸時代、宿場の宿屋で客引きや売春をした女中。おしゃらく。

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デジタル大辞泉プラス 「おじゃれ」の解説

おじゃれ

東京都八丈島の八丈町庁舎内にある多目的ホール。2013年オープン。客席数約460。名称は島の方言で「おいでください」を意味する。

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世界大百科事典(旧版)内のおじゃれの言及

【飯盛女】より

…江戸時代の旅宿にいた制限付きのいわば半公認の私娼(ししよう)の俗称で,たんに飯盛ともいい,食売女(めしうりおんな),宿場女郎(しゆくばじよろう),〈おじゃれ〉などとも呼ぶ。交通の要地にはすでに平安時代には売春婦がおり,交通と経済の発達に伴い,その数は増加した。…

※「おじゃれ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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