カルカッタ大学(読み)カルカッタだいがく

大学事典 「カルカッタ大学」の解説

カルカッタ大学[インド]
カルカッタだいがく

1857年,イギリス植民地体制のもと,ロンドン大学モデルインドの西ベンガル州コルカタ大学(インド)(当時のカルカッタ)に創設された大学。インドの上層階級に高等教育を施せば,彼らを通じて民衆が啓蒙されると期待された。設立当初,教育は大学に加盟するカレッジで行われ,大学は入学志願者の試験と学位授与の実施機関として機能したが,徐々に大学みずからが教育活動を行うようになった。インドで最も歴史・伝統のある州立大学として存続しており,州知事が総長を務める(初代総長はインド総督)。14のキャンパスをもち,8学部59学科,約170の加盟カレッジ,22の研究所によって構成される。大学補助金委員会が発展性のある研究拠点(centre with potential for excellence)に認定する15大学の一つで,教育・研究環境整備のための補助金を受けている。2009年にはインドの高等教育の質保証機関である国家評価認証評議会からA評価を得ている。
著者: 小原優貴

出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カルカッタ大学」の意味・わかりやすい解説

カルカッタ大学
かるかっただいがく
University of Calcutta

インドでもっとも古い歴史をもつ近代的総合大学の一つ。1857年ロンドン大学をモデルに本校傘下に多数のカレッジが加盟する「加盟型」affiliating typeの大規模大学として、カルカッタ(現コルカタ)に創設された。1999年現在、9学部(文学理学商学、社会福祉・経営管理、法学家政・教育・図書館学、工学医学、美術・音楽)のほか、九つのユニバーシティ・カレッジUniversity College、37の専門カレッジ、207の加盟カレッジから構成されている。各加盟カレッジの学位は、本校(カルカッタ大学)から出される。教員数(正教授)約670人、学生数約30万人を数える。

[馬越 徹]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カルカッタ大学」の意味・わかりやすい解説

カルカッタ大学
カルカッタだいがく
University of Calcutta

インド,コルカタ (カルカッタ) にあるインド最古の総合大学の一つ。ロンドン大学をモデルに 1857年カルカッタに創設された。 1970年代半ばまでに 13のカレッジ,150以上の提携カレッジ,16の大学院をもつ世界最大規模の大学となった。インド古代史,インド古代文化,応用数学の各学部,および放射線物理学電子工学研究所はそれぞれの分野最先端レベルの研究を行なう。教授用語は英語。学生数約 30万人。

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