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応用数学 オウヨウスウガク

6件 の用語解説(応用数学の意味・用語解説を検索)

デジタル大辞泉の解説

おうよう‐すうがく【応用数学】

数学理論の工業・自然科学社会科学などへの利用を研究する学問。

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百科事典マイペディアの解説

応用数学【おうようすうがく】

自然科学,工学,社会科学,技術等に応用される数学,あるいは応用分野で発展した数学。物理・工学で多用される微分方程式論を含む関数方程式および確率・統計,数値計算等が主内容だったが,近年社会現象に対する線形計画法や工学における有限要素法,さらには生命現象解明のためのコンピューターシミュレーション等新しい応用数学の展開が見られる
→関連項目工学

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世界大百科事典 第2版の解説

おうようすうがく【応用数学】

応用数学の具体的内容は,数学の進歩とともに変化していくのが常であるが,それは数学と他の分野との双方にまたがったものであり,同時に両者の発展を促すものでなければならない。例えば古典力学の要請から微分方程式の理論が発展し,その結果を応用することによって解明された力学の問題は多く,また一方で微分方程式論は数学の中でひとり歩きするまでに成立して数学の重要な一分野となった。さらに力学の問題は,変数が関数の場合への微積分の発展とみなされる変分法を創始させ,力学と深い関連を保ちながら関数解析学の一側面を支えているなど,力学と数学との新たな接点をもつにいたった。

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大辞林 第三版の解説

おうようすうがく【応用数学】

狭義には、物理学・工学で用いる数学の諸分野の総称。広義には、社会科学などにも利用される確率論・数理統計学などをいう。

出典|三省堂
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

応用数学
おうようすうがく

数学の応用」のページをご覧ください。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

応用数学
おうようすうがく
applied mathematics

応用数学という名称のもつイメージは多様である。昭和の初めごろ、応用数学といえば最小二乗法、補間法、数値解法調和解析、確率統計、図式計算法などであって、与えられた問題に対して既成の数学(とくに解析学)を当てはめて解決するというのがその内容であった。昭和10年代後半に河出書房から刊行された『応用数学』(全21巻)は次のように構成されている(発刊当時)。(1)代数学及幾何学、(2)微分方程式論、(3)積分方程式論、(4)複素関数論、(5)定積分及フーリエ級数、(6)楕円(だえん)関数、(7)球関数・円(えんとう)関数・超幾何関数、(8)確率論及統計論、(9)最小二乗法・数値積分法・数値計算法、(10)計算図表学・計算器械、(11)応用弾性学、(12)構造力学、(13)水力学、(14)空気力学、(15)機械力学、(16)振動論、(17)弾性波、(18)電磁波、(19)電気回路、(20)静電場、(21)熱伝導論
 これらの題目をみると、当時、応用数学がどのようなものと考えられていたかを知ることができる。
 第二次世界大戦中から戦後にかけて目覚ましい効果をあげて注目されるようになったオペレーションズ・リサーチ(OR)の方法、およびそれとほぼ同時期に急速な発展を始めた電子計算機の研究の成果は、応用数学の範囲を飛躍的に拡大することになった。ORの方法は、一言でいえば、まず当面の問題に対して数式によるモデルを構成し、次にそのモデルを数理的に解析し、さらにその解析結果をもとの問題に照らし合わせて解釈し最終結論を得るという3段階よりなっている。もし現実に適合しない結論が得られたときは、モデルを再検討しなければならない。この意味でも三つの段階は互いに密接に関連しあっている。この数式モデルの解析にあたって、最終的には数値による解答が必要なことが多く、この点で計算機の果たす役割は非常に大きいものがあり、ORの方法の有効性は計算機の発展のたまものということができる。
 さて、与えられた具体的問題に対して適当な数式モデルが設定されたものとして、そのモデルの解析に用いられる数学(既成のものとは限らない)が応用数学である。一方、数理経済学、数理生物学、数理言語学などのように、各学問分野においても数理的手法が本格的に取り入れられる傾向がみられる。このような研究では数学としても新しいものが必要になることが多く、これらも応用数学のうちに入れることができる。
 ここで、戦後になって初めて登場した応用数学のいくつかの項目を並べてみよう。線形計画法(リニア・プログラミング)、非線形計画法、ゲームの理論、動的計画法(ダイナミック・プログラミング)、制御理論、情報理論、組合せ理論、グラフ理論、待ち行列理論、オートマトン理論……。
 次に線形計画法と動的計画法について簡単に説明しよう。
 線形計画法Linear Programming(略してLPともいう)の一つの標準的問題は次の形である。「n個の非負の変数に関する連立一次不等式を制約条件として目的関数とよばれる一次関数を最大(または最小)にするような変数の値を求めること」。
 この問題に対して、ある一定の手順に従って計算を進めていくと、(1)制約条件を満たすような変数の値が存在しない場合、(2)制約条件を満たす変数値のうちに目的関数の値をいくらでも大きくする(小さくする)ものがある場合、(3)制約条件を満たし目的関数を最大(または最小)にする変数値が存在する場合、の三つの場合のどれになるかが計算の途中で判定され、しかも(3)の場合には目的関数を最大(または最小)にする変数値を有限回の四則演算で求めることができる。この方法は単体法とよばれ、ダンツィクG. B. Dantzigによるものである。LPの理論として重要なものは線形計画双対(そうつい)定理である。この双対定理は、線形不等式におけるファーカスJ. Farkasの定理「行列記号を用いる。Aはm行n列の行列でbはm項縦ベクトルとする。Ax=b、x≧0を満たすxが存在するか、またはtAy≧0、tby<0を満たすyが存在する。またこのようなxとyが同時に存在することはない」と内容的には同等であるが、ファーカス定理はすでに1902年に得られていたものであることは興味深い。1979年にハチャンЛ. Г. Хачиян/L. G. Hachiyanはまったく新しい考え方に基づいてLPの問題を論じ、単体法とは別の解法を提案した。この方法は計算の複雑性の理論と密接な関連をもつ。たとえば、n個の未知数をもつn個の一次方程式(連立一次方程式)を解く場合に、消去法によって計算すればn3の程度の回数の四則演算を行って解が得られる。一般的にいえば、一つの問題の特定の解法に対して問題の規模nおよび基本演算とが定められ、nkの程度の基本演算の回数によって解が得られるとき、その解法の計算複雑度は多項式オーダーであるという。単体法は多項式オーダーではないことが知られている。ハチャンは線形計画の問題の解法で多項式オーダーのものがあることを示した。
 次に動的計画法Dynamic Programming(略してDPともいう)について述べる。DPは1950年代にベルマンR. Bellmanによって開発された方法である。ベルマンは多段階過程の問題(問題のなかにいくつもの問題があり、最終結果が各段階における対処の仕方に依存するとき、最終的に望ましい結果を得るためには、各段階でどのように対処すればよいか)に対してこの方法を適用して成功した。このDPの方法は、非常に広い応用範囲をもつ。DPの考えの基本は最適性原理(大局的に最適である方法は、部分的に限定した場合にも最適である)であって、与えられた問題に対してこの原理を適用することによって基本方程式が導かれる。この基本方程式はベルマンの方程式ともよばれ、四則演算、微分演算、積分演算などのほかに、ある変量についての最大値、最小値をとる演算をも含む形で表されることが多い。この基本方程式の解を直接に求める数値的方法も計算機を用いる種々の方法が考えられている。DPの方法は離散的な問題にも連続的な問題にも適用される。また古典的変分法、制御理論とも密接な関係をもつ。
 以上、新しい応用数学について述べたが、初めに書いたような以前からの応用数学の部分についても大きな発展がみられる。たとえば、数値解析は計算機の進歩によって面目を一新する大きな進歩を遂げた。また数値計算の誤差の問題、数値計算に要する計算の複雑さの程度の問題などについても理論的研究が進んでいる。さらに微分方程式論、関数解析学、超関数論など解析学の発展により数学の応用される範囲が急速に拡大している。[古屋 茂]
『鈴木誠道・高井英造編『数理計画法の応用(実際編)』(『講座・数理計画法11』1981・産業図書) ▽伊理正夫・今野浩編『数理計画法の応用(理論編)』(『講座・数理計画法10』1982・産業図書)』

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