ガガイモ科(読み)ガガイモか

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ガガイモ科」の意味・わかりやすい解説

ガガイモ科
ガガイモか
Asclepiadaceae

双子葉植物リンドウ目の1科。熱帯亜熱帯主体に世界全域で 130属 1200種ほどがある。多年草が多いが,つる性の低木や,乾燥地では特異な形の葉をもつ多肉植物もある。地下に塊茎球根をもつものもあり,葉は対生または輪生し,全草に乳液を含む。花は総状,集散状の花序をなし,ときに散形花序をつくる。個々の花は5数性で合弁花冠をつくり,上半部が星形に5裂する。おしべ5本はリング状に癒合してめしべの花柱と連結し,花粉粒が癒合して花粉塊をつくるなど,花の構造はきわめて特徴的である。この花粉塊が1つの (やく) 中に1個のものと2個ずつあるものとを分けて2つの亜科とする。日本産のものはカモメヅルなどつる性の種類が多い。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ガガイモ科」の意味・わかりやすい解説

ガガイモ科
ががいもか
[学] Asclepiadaceae

双子葉植物、合弁花類。多年草または低木で、つるになるものが多い。花は両性放射相称、花冠は5裂し、喉部(こうぶ)に副花冠がある。雄しべは5本、花糸は離生または筒状に癒合し、葯(やく)は2室で柱頭に合着し蕊柱(ずいちゅう)をつくる。花粉は花粉塊となる。果実は2個の袋果(たいか)、種子は頂に長毛がある。世界に約250属2000種がおもに熱帯から亜熱帯に分布する。2亜科に大別されるが、日本に生育するものはガガイモ亜科に属し、7属約30種が自生し、トウワタ属、フウセントウワタ属などが栽培される。

[高橋秀男 2021年6月21日]

 APG分類ではキョウチクトウ科に含まれるようになり、ガガイモ科は消滅した。

[編集部 2021年6月21日]

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